「類推」という高度な行為

ある人工知能(AI)の研究結果に興味深いものがありました。

AIの苦手な作業分野に「物事を類推する」というのがあるそうです。


例えば、言語(日本語)翻訳の分野で、文の中で複数の形容詞がどの単語にかかるものか、
を特定するのが難しいそうです。

それによって「自然な」翻訳というのが難しいということらしいのです。

人間であれば、経験から来る「類推」によって、この単語はこの単語にかからない
(つながらない)というのが容易に判断できるからです。


またもう一つの例として、物体の認識において、1つものが「何であるか」、
を特定するのはAIにとってとてつもなく難しいそうです。

それもその物体が「そこにある意味を類推」できるからこそ、素早くそのものを
特定できるわけで、ないと自分の中のあらゆるデータベースをひたすら探すことになります。

そうすると膨大な計算量が必要です。

コンピューターの計算速度が速いといっても、対象が絞られていないあらゆる物事を
検索するのはものすごく時間のかかることなのです。


総じて「類推」のような行為は人間ができる高度な行為で、
これらがそのまま「人間にしかできないこと」のヒントになりそうです。

『考えているそのものからの領域を超えた、異分野同士のつながりを考える』

例えば、
・自分があるAという領域の専門家だったら、全然違う分野のBとの共通点から
仕事のヒントを得る
・Cというスポーツのヒント(コツ)を、全く違く見える伝統芸能Dの型から得る
・自然界の成り立ち(生物多様性、食物連鎖など)から、人間の経済活動の要素を考えてみる
など。

 

この間「アイデア出し方」の本の中に、

「アイデアとは既存にあるものの『新しい組み合わせ』である」

という言葉を思い出しました。

記憶する物事の数では圧倒的にAIに勝てそうもないですが、
類推から出るアイデアというところにはまだ人間に分がありそうなので、
そんなところに意識を向けて日々着想を得ていきたいと思います。

今日も成功を祈ります、お読みくださり心より感謝します。

集中するための絶対「4プロセス」

私がビリヤードでつかんだ集中のための明確な4プロセスがあります。

①よくみろ(状況把握
②どうする(作戦
③こうする(シミュレーション
④そうしろ(実行


自分の番が回ってきて、
ビリヤード台で今からプレーする(玉を撞く)ことを想像して見てください。


①まず台の状況を確認します。

玉の状況、他のボールで穴がふさがっている玉や、
ボール同士がくっついている所などトラブルボールの把握をします。

キュー先(タップ)につけるチョークが転がっていたりしないか、
倒れて置かれていたりしないかなどもチェックします。
(こういった細かいところが後々のショットの精度に影響したりします)


②次に作戦を立てていきます。

さきほどのトラブルボールを中心にどうショットを組み立てていくかを
考えていきます。
(どこかの時点でそのトラブルを壊し(崩し)ながら、球を処理していきます)

さらに、
三個先の撞く玉(手玉)ポジションを考え、ボールの撞く角度、回転、
強さなどを決めます。


③三番目に、その決めたショットのシミュレーションをします。

ショットした後、的玉をポケットして手玉が理想的な状況に
来るかを頭にありありとした映像としてイメージするのです。


④最後のプロセスで実行します。

ここでは玉を正確(位置、回転、力加減)に撞く以外の思考は一切入りません、
本当に実行あるのみです。

すべての作戦とイメージが固まったのでもう迷いを持ってはいけないのです。

仮にうまくいかないイメージが湧いたとしたら、
最初の①からのプロセスを「やり直して」、
迷いを断ち切る状態にしてショット(④)に備えるのです。

 


これはビリヤードだけのことではないと思っています。

実は自分の実行するすべてのことに対しての「集中法」となります。

①②は多くのの人が考えていますが、③④が忘れがちです。

ひたすら実行だけをする人、言うなればがむしゃらに仕事をしてしまったりする
事を指すかもしれません。

成功のイメージを持たないまま作業や業務を行っても、大抵はうまくいきません。

そして④で大事なところ、①~③で十分に検討してイメージまでもったことについて、
一切の迷いを捨てるという事です。

行動に疑いをもっていたらどんなことも成功はおぼつかないですよね。

十分な状況把握(①)と作戦(②)を立てたのだから、④の段階では、
行動そのものに焦点が当たっているのです。

もう④の段階では「実行あるのみ」なのです。

ちょっと油断すると私も③④がおろそかになることがあるので、
「4つの集中のプロセス」を思い出して、日々確信を持った実行をしたいと思っています。

 

今日も成功を祈ります、お読みくださり心より感謝します。

習慣化という「習得技法」

ある社長から教わったことがあります。

その社長は運動のために腕立て伏せを習慣にしていました。

「腕立て伏せ100回を目標にするとします。

だけど普通の人がいきなり100回はできませんよね。

だから最初は10回*10セットとするのです、さらに10セット一気にやる必要もなく、
一日の中で腕立て10回(回数)を10回(機会)トライすればいいのです。

それを「習慣化」すればかならず一日の中でで100回やることになり、
いつの間にか続けて100回できるようになっているものなのです。」

私はそれを英語の勉強に当てはめて応用させました。

英語の勉強で大事な基礎のひとつに、
ひたすら英語を聴く「Listening」があります。

最初のうちは四六時中英語のシャワーを浴びていると
自然に英語の音になれていくからです。

そして音が分かるようになると、それが自然に文章を書くことや話すことにもつながっていくのです。

英語の必要性を感じていましたが、
そのころ大学時代で他にもやりたいことや遊びたいことがたくさんありました。

そこで上記の社長の細切れ時間の積み上げの活用です。

自分のメインで活動している「以外の」すべての時間に焦点を当てます。
すべての移動時間、自分の耳が空いている時間は
英語のListeningに充てることにしたのです。

例外は作らず、例えば毎朝の通学の行きかえりや
自習室で一人でテスト勉強をしている時間。

また喫茶店で本を読んでいるときも、耳は空いているのでイヤホンをして、シャワーのように英語に触れるという事です。

以後これは15年以上続く「習慣」になりました。

いつの間にか通常のビジネスレベルでは困らない英語力がつくようになっていたのです。

何かをやろうと思った時、いきなり一日の大半をそのことに使うのは、
肉体的にも精神的にも大変です。

だから、そのやろうとしていることを「細切れ」にして、日常の瞬間瞬間、いうなれば 空き時間に落とし込み、それを「習慣化」させるのです。

習慣化された行為は一定時間がたったとき、累積効果で思いがけない成果を生むものです。

私の場合、英語のListeningに応用した例でしたが、
あらゆる活動に応用が利くと思っています。

自分の高めたいことを「習慣化」させて、年月を見方につけて(長期的な達成を目標にして)結実させていきたいです。

今日も成功を祈ります、お読みくださり心より感謝します。

見て(技を)盗む

小学校のとき所属していたサッカークラブのコーチから、
大事なことを教わりました。

サッカーの技は「見て盗め」。

上手いやつのプレーをよく見て、それを盗んでいくのが基本だということでした。

私はその監督から1つ、チームで一番ボールの扱いがうまかったやつらから2つ、
技を見て学びマスターすることができました。

その後も、将棋をやっていたときも、ビリヤードをやっていたときも、
うまい人のプレーを見て学ぶことは基本になっていたので技を習得することができました。

仕事においてもこれは同じかなと感じています。

社内の資料を見事に作ってしまうPC使いの達人。
流れるように美しいプレゼンテーションをする講演家。
誰とでも一瞬で仲良くコミュニケーションをとってしまう営業のエース。

身近に見て学べる存在はいたるところにあります。

私もそうだったのですが、
何かすごい理論体系を学校で一から学ぼうとしたり、
成功しているといわれる一流人にあこがれてみたり、
何か高尚なことをやりたくなってしまう事が良くあります。

でも本当は身近にある多くの教材に気づくことがもっと大事なことかな
と思うのです。

そして日常、あらゆることに対しての感度を上げておくこと、視野を広げる準備をすることが、座学なのかもしれませんね。

今日も成功をお祈りしています、お読みくださり心より感謝します。

改めて見る「好きなこと」

AI時代ですね。

仕事はどんどんプログラム化(標準化)されて、効率がどんどんよくなっていきます。

ある有名な大学教授の論文では

「8割、9割の仕事がなくなる」

などということも言われています。

こんな時代に必要な要素は何でしょうか。

少し歴史を遡ってみます。

産業革命時代、今まで人間が汗を流してやっていた仕事が機械化されました。

それによって単純作業はやらなくていいようになり、機械や人をうまく管理する
人が必要になりました。

これからはその「管理する」こと自体も機械でプログラミングでできるように
なったのです。

人の管理なんかもAIがやっていたりします。

〇マゾンの配送センターなんかAIが商品の置いてある場所を教えてくれて、
その通りに人間が動いて荷物の準備をするなんてことをこの間見ました。

今まで人間が行っていた「判断」や「指示」などの高度なこと、例えばちょっとした経営判断でもAIがやれるような時代が迫っています。

今まで様々な人が経験したすべてのパターンを、ひたすら機械自身が自己学習し続けて、その膨大なデータベースから最適パターンを導き出すのです。

そんな時代に必要な要素は何でしょうか。

私は「好き、極める、こだわり」などかなと思っています。

上の例でいえば、もう手順や方向性が決まっていることについては、
AIや機械が最適解を探して、超効率でこなしてくれるんですよね。

という事は、何かをやる意義や価値を「自分」で見出さなければならない。

それには自分が誰に言われるでもなく続けていること、

「好きなこと」「極めていること」「ごだわっていること」

趣味のようなものにヒントがあると思います。

私はしばらく仕事などのせいでやっていなかった、趣味のような「好きなこと」を 解禁することにしました。

やってみると自分が心から楽しめ、心も落ち着き、日々のテンションも挙げられるものがいっぱいあることに気づきます。

そんな心持で行くと、仕事でも日常でもいいものを引き寄せられるようになっていくと感じています。

「好きなこと」「極めていること」「ごだわっていること」

まだまだ探求していきます。

今日も成功を祈ります、お読みくださり心より感謝いたします。